欠けたるは欠けたるがままに

Posted on 2016年2月1日 Under Blog

皆様、こんにちは。
いかがお過ごしでしょうか。
愛知は天気のよくない日が多く、気温にもムラがあります。風邪も流行っているみたい。

そんな最中の今日は私の大好きなピアニストを紹介します。
私は普段、他人の演奏や作品をいいと思っても惚れ込んで繰り返し聴くことは少ないのですが、私は彼の演奏を、しかも動画サイトで10秒聴いただけで、心を開かれた気がしてはっとして涙が出ました。
なんだかとても音の一つ一つに重みがあって、その重さが心の上に程よく乗っかったのだと思います。

欠けたるは欠けたるがままに。

彼の名は「平松良太」。
即興を得意とするピアニストです。
彼のピアノからは思想や生き様の匂いがします。
思想と言っても哲学ではありません、もっともっと土臭く根本的で、例えば好きな色についてとか着ている服の趣味とか、そういうものと私は思います。
彼の言葉を借りるのなら、「ピアノは人間だ。生まれと環境、経過や接点が音に影響する」と。
私はこの文章に行き当たる前に彼の2枚のCDを購入し聴きましたが、なんというか、「気になる」のです。
「気になる」というのは面白いことで、「ファンになる」とか「コンサートに行く」とか、そういう諸々のアクションの発端となり得るのです。

私は彼の作品に触れることで、彼の思想や生い立ち、何をみて、どんなものを食べているのか、とても気になりました(失礼ですしお尋ねする勇気もないですが)。
普段そんな風になることが少ないので自分でもびっくりしたのです。

作品は失礼ながら音楽的にも素晴らしく、即興と言えど本当に繊細で緻密な、これが即興なのか?と思うくらいの、ひとつひとつが飴細工のような芸術作品です。
そうかといって、衒学的で奇をてらったところもありません。
ものすごくスマートで、矛盾するけれど入り組んでいて、こじ開けられる感じがなくすっと戸を叩くのです。

今の私には逆立ちしてもそんなことができない。
しかしながら、その思いが私を奮い立たせ作品を書く原動力になっているのは事実です。

2月12日にリリースします1st album「real frontier」収録曲の「improvisation」は彼に捧げた作品です。
これからもよい音楽を吸収しながら邁進して参ります。